沖縄県知事選挙デマ ➁ 「小沢別荘利殖」デマ Part 2 - 9月16日のデマサイト動画と9月17日の創価学会連絡チラシの奇妙な符号
「小沢別荘利殖」デマ・・・。
今話題の公明党、遠山清彦議員だが、デマを指摘されても、まったく削除することなく続投し続けるのはなぜなのか、そしてそれらのデマの出所は・・・。
- 8月22日、謎サイト「沖縄県知事選挙 2018」のドメイン登録
- 9月8日、謎サイト動画をいち早く拡散の公明党「遠山清彦」議員
- 9月14日、消えた? 変更された動画サムネイルの謎
- 9月12日、公明党大阪市議「辻よしたか」もデマ拡散
- 謎サイト、個人運営にしては、かなり金がかかりすぎている ➡ 組織的
- 9月17日、創価学会の沖縄県知事選対策チラシが流出
- 謎サイト動画と創価学会の連絡チラシの不思議な符号
前回は、翁県知事選挙デマ ① 「隠し子」デマを扱った。そのデマも東京からやってきたことを見てきたが、
今回の第二弾は、
小沢別荘利殖デマ。
小沢別荘と玉城デニー候補を関連付ける「小沢別荘利殖デマ」がどこから出てきて、どのように拡散してきたかを扱いたい。
9月12日までの時系列は既にまとめた。
ここでは、残る時系列を補足していく。
8月22日、謎サイト「沖縄県知事選挙 2018」のドメイン登録
まず始まりは、
一つの沖縄知事選挙のデマサイトからだ。
沖縄県知事選挙の玉城デニー候補を標的とした悪質なデマと中傷を展開していた「沖縄県知事選挙 2018」サイト。
BuzzFeed Japan がその謎のサイトを追った記事を書き、しばらくすると、そのサイトはネットから消えた。登録された住所も電話番号も偽のものだった。
※ 関連するツイッターアカウントはいくつか確認できている。
9月8日、謎サイト動画をいち早く拡散の公明党「遠山清彦」議員
しかし、まだ動画があまり拡散もしておらず、再生が 150回もいかないうちから、ここのデマ動画を自分の Twitter に投稿し拡散した国会議員がいる。
この問題のヘイトサイトの動画を拡散し始める。
9月12日に遠山のデマを批判した日刊ゲンダイの記事の中で、遠山議員は「デニー氏が (全くのデマと) 言っている箇所については私は触れていない」というが、冗談じゃない。
ちゃっかり自分でデマ動画を堂々と貼っておいて、デニー氏が否定した内容には触れていないなどという言い逃れが通用するわけもない。
9月14日、消えた? 変更された動画サムネイルの謎
しかし、この後で実に不思議な現象が発生する。
デマの訴えをうけ、問題のツイートを遠山議員が削除したと思っている人もいるが、そうではない。
9月14日頃、このネトウヨ動画のサムネイル画像が急に変更された。
つまり、上記のサムネイル画像が表示されなくなり、違う画像が表示されているだけで、遠山はツイートを削除してなどいないのだ。
もちろんだが、動画のサムネイル変更は、動画作成者しかできないものである。
遠山議員にとって都合の悪くなったサムネイルを、なぜ、この動画作成者はわざわざこの時、変更したのだろう。
※ いやあ、スクショは保存しておくべきものですなあ。
デマ認定されてもお構いなし。遠山は、デイリー新潮の記事が報じられる前から、新潮の記事予告を出す。いったいどんな神経だろう。
ここまでの流れは、「遠山清彦議員が沖縄でやっていること」第一弾で詳しく検証している。
9月12日、公明党大阪市議「辻よしたか」もデマ拡散
このデマを拡散していたのは遠山清彦だけではない。同じ公明党で、以前から沖縄ヘイトデマを拡散することで悪名高い公明党大阪市議会議員辻よしたか氏だ。
考えただけでもわかるが、だれが北部での貴重な仕事を嫌がるだろう。実際に地元業者に取材してみればいい。またこの現場に玉城デニー氏の姿が現れたことがあるか、また現場で玉城デニー氏の話が出たことがあるか、取材してみればいい。完全なデマである。玉城氏自身もきっぱりと完全否定している。
公明党の辻義孝大阪市議、過去の沖縄ヘイトデマツイートは数知れず。
謎サイト、個人運営にしては、かなり金がかかりすぎている ➡ 組織的
また、この動画を今も bot で出し続けているツイッターアカウントを確認してみよう。
どれもこれも、どこかから拾ってきた静止画像に、文字と音楽を張り付けただけの動画、チャンネル桜や我那覇真子らのいつもの暗めのネトウヨ動画、がメインである。
ただ、あの遠山議員がツイートした動画だけが、妙に異質なものだ。まず金のかけ方が違う。
a. 小沢氏の別荘上空からドローン撮影
ドローンを使い、小沢氏の別荘地を海側から敷地内の上空に入り撮影。また玄関までやってきて、その柵にデニー候補のポスターが貼っているのを撮影している。最近の撮影である。
他人の敷地にドローンを飛ばし、家屋を上空から撮影し、勝手にネットに流せば違法性が問われる。それ込みで、ドローンをレンタルするとなると、いったい、どれくらいの資金がいるのか。
それから急いで画像処理し、動画にする。そしてそれをどのサイトからリリースするのか。
b. 謎サイトの登録情報をおそらく闇ルートから購入している
当初は、登録情報が漏れる甘い作りであったことから、個人が制作したサイトと思われていたが、実は、違うだろう。
登録住所も電話番号も、すべて、もぬけの殻だった。
サイトの登録情報から足がつかないようにするには、偽の電話番号や住所などを闇ルートからお金で買わなければならない。
実際、この電話番号を検索すると、過去に詐欺などに使われた形跡もでてくる。
なかなか 「Makita」とよばれる男一人で、できる仕事ではない。
また、小沢別荘ネタ動画の作り方も、そのほかにこのサイトがストックしていた安物の動画や、よそからシェアした動画の数々とは明らかに異質である。
商業的なところまではいかないもののの、ドツボな右派カルト動画よりはずいぶん洗練されている。
9月17日、創価学会の沖縄県知事選対策チラシが流出
デマを拡散していく公明党の議員たち、それを疑うこともなく正しいことだと信じきって拡散していく創価学会の「信者」たちもいる中で、
勇気をもって声をあげる学会員の人たちもいる。デニーを強く支える人たちもいる。
田中龍作ジャーナル | 【沖縄県知事選挙】自公が焦る学会員の離反 一日も早い期日前投票に血眼
こういう勇気ある良心こそが、真の受け継がれた創価学会の平和主義の姿だろう。
そんななか、9月17日、ツイッターで、ある学会員とみられる人からの怒りの投稿があった。
「創価はなにやっとるね ! 」という怒りの声と共に、三枚の連絡書類のスクショが貼られていた。
名無しさん (@moheji_san) on Twitter
a. 創価学会の選挙用語「F」とは何か
F とは、フレンドのこと。友達や知り合いや親戚といわず、F と記号で表すところに、何かしら人間を票数に収斂していく無機的な冷たさを感じるが、その「F」を駆使した「票固め」。
最後まで執念の新しい F の開拓、それは数値となって創価学会内に報告され、ノルマやインセンティブとなっている。
b. 玉城デニー氏が「大ウソつき」だということを「対話するポイント」
そして、「F先」を説得する「対話のポイント」として、いかに玉城デニー氏が「大ウソつき」かをどう「F」に説得するか指示が与えられている。
Point ① 献金疑惑について
デニーは反基地派だというのは「ウソ」で、その証拠に献金をもらっているという論。
しかし、その実際の記事を確かめてみればいいが、2014年、建設会社から計6人の議員に合計90万円の献金があった件である。玉城氏のほかの5人とは、国場幸之助、宮崎政久、比嘉奈津美、西銘恒三郎(以上、すべて自民党)。そして下地幹郎(おおさか維新)であり、5人ともが佐喜真陣営であるにもかかわらず、都合の悪いことは何一つ触れられていない。
謎サイト動画と創価学会の連絡チラシの不思議な符号
Point ➁ 小沢別荘利殖デマ
反基地派なのに、他人の遠いところにある別荘が、なぜ基地利権になるのか、皆目見当もつかないが、
それよりも、問題はここである。
なぜ創価学会の連絡チラシは、このデマサイト動画とほとんど文言も写真も同じなのだろう。
例の問題となったサイトのツイッターアカウント「沖縄県知事選挙2018 候補者・日程 知事選速報サイト」のトップに貼りつけられた動画と、比較してみてほしい。
創価学会のビラの二枚目の中ほどから三枚目にかけて、また途中からは、もう一つの最初にでた動画バージョンの文言と完全に一致する。
玉城デニー氏、小沢一郎さんが政治の師匠 pic.twitter.com/0be4H2geTs
— 沖縄県知事選挙2018 候補者・日程 知事選速報サイト (@AEapkGlCLfDx1KN) September 16, 2018
a. 創価学会のチラシと謎サイトの動画の言葉が同じである
1) ここに書かれている言葉も、さらには写真も、二つの動画のキャプションとほぼ同じも言葉であふれていて驚かされる。
b. 謎動画は9月16日に投稿、学会チラシは翌日に配布されている
2) しかもこのデマサイト動画は、つい最近の9月16日に新しくリリース。Youtube からではなく、Twitter に直接投稿されている。このアカウント自前の動画である。
3) 創価学会のこの文章がまとめられ、全国展開で印刷され配布されたのは9月17日・・・。
デマサイト動画も創価学会チラシも、同じ時期に作られているのに、スクリプトが同じである、という事はどういう事か。
どちらかが、どちらかを文字おこしし、「盗用」して動画を作ったり、チラシを作って印刷して配布する時間はさほどなかったはずである。
文献学的に言えば、両側とも共通の「元資料」を持っていたと仮定する、あるいは、このチラシのほうが「元」にちかいのではないのか。そう考えるほうが妥当に思える。
期日前投票が始まっている今、動画作成のためのスクリプトの文言をチラシにするのに、いちいち文面や体裁を変えている暇などなかったのではないか。
そのままの資料を、ざっくりとコピペしてチラシにしてしまった、というところだろう。
さもなくば、この、デマ動画とそっくりそのままの言葉がちりばめられた創価学会のチラシは、あのサイトの幾つかの動画から言葉をまるごと盗用したもの、ということになる。
そういう剽窃行為、
してもいいんですかね。
c. しかも学会チラシは9月17日に関東や九州にも配られている!?
関東の学会員のかたからのツイート。
こちらは九州在住のかただという。「緊急の地区部長会」で、「全国展開でしょうか?」と。
恐ろしいね。
なぜだ。
沖縄県民の沖縄県民による沖縄県民のための知事選挙でなければならないはずなのに、
なぜ創価学会は本土でも広く沖縄選挙の F 票固めチラシを配り、玉城デニーのデマと印象操作をまきちらし、玉城デニーは「大ウソつき」と喧伝さなければならないのか。
今週末、一枚目のビラに書かれていたように、創価学会の「沖縄電話デー」が始まる。
これは、思考なき祭儀なのか。
民主主義の選挙は、一人ひとりが自分の頭で考え、自分たちの今と明日を自分で選ぶことだ。宗教団体の祭儀なんかではない !
そして、
我々は最終的には、
このデマ動画の謎に行きつく。
なぜ9月16日のデマサイト動画と、9月17日の創価学会で一斉に配布されたチラシの文言が、同じ文言なのか !? という事だ。
良心は残っているのか !?
沖縄県知事選挙は、
まさにそれが問われている選挙でもある。