沖縄ビラ物語 ➁ 洗練された若者向けフリーペーパーの政治広報戦略 - Okinawa Headline 佐喜真淳特集の背景から見えてきたこと

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選挙の季節になると

沖縄に乱舞する各種の政治的配布物。

 

 

第一弾では、ある意味もっとも単純な陰謀ビラに焦点をあてた。

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今日扱うのは、

怪文書などではない。

 

もっと洗練された政治戦略の生活情報誌「フリーペーパー」だ。

 

 

沖縄県知事選挙を控えた今、

 

なぜか、この「フリーペーパー」が大量に沖縄本島のご家庭ポストに投函され、話題となっている。

  

これだ。

 

 

はれやかにフリーペーパーの裏面全部を使って、自公維推薦の佐喜真淳氏のインタヴュー記事が、掲載されている。

 

なんだろ、

このフリーペーパー。

 

そういう疑問を持たれた人も多いに違いない。

 

 

① 自宅のポストにフリーペーパー !?

 

この手のフリーペーパーは、例えば若者が集うTSUTAYA なんかに重ねておいてあったりするものだが・・・、今回は違う。

 

1. かなり広範囲に戸別にポスト投函されていること、

 

2. アイドルと話題の映画を一面にもってきたフリーペーパーの装丁でありながら、後半は、県知事候補 さきま淳氏についての記事がクローズアップされていること、

 

この二点で、かなり話題・・・、というか、驚きをもってむかえられた。

 

さて、これ、

 

普段は重ね置きのものがなぜ戸別配布されたのか。この「フリーペーパー」の発信元はどこなのか。

 

などなど、

限られた時間の中で探っていきたい。

 

 

➁ Okinawa Headline とは !?

 

この「フリーペーパー」の発信元は、ここ。

 

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本土の会社である。

 

Tokyo Headline というフリーマガジンの沖縄版である Okinawa Headline。

 

2013年から名護を中心として発信され始めたフリーペーパーだという。

 

2014年に、地元のあるショップはこう記している。

 

ま、政治的に偏りのある内容かなぁ…という印象も受けるのですが、個人的にはマスメディアからの情報に関しては、受け取る側の責任で判断すべきだという考えをもっていますので、いつも素材を提供してくださる生産者の方たちへの思いを中心に記事にしていただき、少しは恩返しができたかなぁ、と思っております。

 

ここでポイントなのは、要するに、ちょーっと政治的に偏ってるかなー、と思うが、そこは割り切ってショップとして取材を受けたという。

 

ローカルフリーペーパーの取材と広告は、地元の店舗にとっては、天の恵みのようなものである。

 

地域情報誌であるフリーペーパーは、地元の店舗にとっても救世主であるだけではない、地元情報としての広告には、若い層を中心にして確かな需要がある。

 

しかし、

今回の Okinawa Headline はいつもと少し違った。

 

1. 今回は、重ね置きが、戸別配布に !

 

普段は重ね置きのフリーペーパーのはずが、各個別のポストに投函という形で広く配布されている。

 

いったいどれだけの部数を増刷し配布したのだろうか。すごい力の入れようである。

 

2. 今回は、話題の芸能記事を一面に !

 

これ、フリーペーパーでは当たり前だとおもうが、そこが普通のミニコミ誌とは若干趣を異にする Okinawa Headline である。いつもは、一面が政治 (自民党の政治家)、そして後半がイベントと店舗紹介、となっている。

 

それが、今回は、真逆である。

 

一面に、若者に人気の EXILE と話題の映画の紹介を持ってくる。ぐっと若者の視点を引き寄せる親しみやすい生活情報誌に変身だ。

 

そして後半に、佐喜真淳氏のインタヴュー記事が配置される。

 

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③ Okinawa Headline 第一面は自民党 !?

 

それでは、地元の店舗も、「政治的に偏りのある内容かなぁ…という印象」をうけたという、普段の Okinawa Headline の装丁とはどういうものなのか。

 

過去のバックナンバーをチェックしてみたい。

 

wwww 第一面からこれ・・・。

 

2013年12月20日発行 (左)  

「すごかった安倍総理のスピード感」中山泰秀衆議院議員

 

2014年4月11日発行 (左)

「勝利したからこそ謙虚になって国民目線の政策を」橋本聖子自民党議員

 

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第一面から自民党の広報誌そのものの風味ではないか。

 

それでは、中身をチェックしてみよう。

 

2014年6月30日

「知事が変わり基地移転の流れが止まって一番気の毒なのは普天間基地周辺の方々」 (佐藤正久自民党参議院議員)

 

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すごいですね、これを名護でリリースするとは。県民のせいで、気の毒なのは普天間だ、と、あたかも罪意識をなすりつけるがごとく語るヒゲの隊長。

 

そして安倍政権の「ご活躍」をご紹介。

 

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で、やっと後半に登場する地域イベント情報。

 

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もう、雰囲気は理解できましたね。

 

自民党の広報誌なんでしょうか、

この自称「フリーペーパー」は。

 

 

④ Okinawa Headline はタダものじゃない !

 

さて、だいたいの予測がついてきたところで、この Okinawa Headline の本社である Tokyo Headline の情報を見てみよう。

 

TOKYO HEADLINEとは

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「東京発の旬な話題を、7つの切り口で厳選した、エンタメ&ニュース総合メディア」といいながら、もっと見ていくと・・・。

 

TOKYO HEADLINEとは – TOKYO HEADLINE

2002年に日本初のニュース付きフリーペーパーとしてスタート致しましたTOKYO HEADLINE。世界都市TOKYOのフリーペーパーとして15年目を迎えています。

 

2007年から東京から日本を元気にするプロジェクトTOKYO MOVE UP!をスタートし、東京タワー50周年記念事業、ショートショートフィルムフェスティバル東京スマートドライバー2016年東京オリンピックパラリンピック招致活動などに取り組んでまいりました。

 

そして2020東京オリンピックパラリンピック招致活動に際しては、東京都JOCからの要請で招致委員会事業・広報アドバイザーを拝命し、招致ロゴマーク選考事務局国内支持率向上に向けたプロジェクト推進全国商工会議所をはじめとする各団体調整、さらに内閣、東京都、招致委員会との連携などを担当させて頂きました。


招致成功後は、東京のみならず日本全体を元気にするJAPAN MOVE UP!プロジェクトを立ち上げ、TOKYO MOVE UP!と連携し、趣旨に賛同頂いた全国の都道府県首長の皆様とも活動を始めました。

世界各国から多くの人々が集まる2020年に向けて、日本、東京は大きな転換期を迎えています。そして“BEYOND2020”。2020年以降の日本を元気にするためにもTOKYO HEADLINEは世界都市TOKYOから、世界、日本各地に向けTOKYOの情報を発信していく都市型メディアとして活動して参ります。

さらに、新たなイノベーションを起こしていく為の様々な企業、市民の出会いの場のプロデュースや企画づくりにも取り組み続けます。

2017年
株式会社ヘッドライン代表取締役
JAPAN MOVE UP/TOKYO MOVE UP代表
一木 広治

 

内閣、東京都、JOC、オリンピック・・・・、

 

で、この国内支持率向上に向けたプロジェクト推進、とは何のことなのか。広告代理店として「国内世論、支持率をどのように上向きに」する、どんなプロジェクトあるいは手法があるのか。

 

その内情をもっと詳しく知りたいものである。

 

 

➄ そんなヘッドラインがなぜ沖縄にだけ進出 !?

 

そんな政治的広報戦略をになってきた株式会社ヘットラインだが、なぜ沖縄にだけ進出しているのか。

 

沿革を見てみよう。

 

2002年4月 ヘッドライン社設立

2002年7月 日本初の無料日刊ニュースメディアHEADLINE TODAY創刊

2002年11月 フリーペーパーTOKYO HEADLINE創刊(HEADLINE TODAYから週刊に移行)

2011年4月 TOKYO HEADLINE500号発行

2013年1月 フリーペーパーOKAYAMA MOVE UP創刊(隔月)

2013年4月 TOKYO HEADLINE提供ラジオ番組

TOKYO FM“JAPAN MOVE UP”放送開始

2013年12月 フリーペーパーOKINAWA HEADLINE発行(不定期)

2017年10月 TOKYO HEADLINE700号発行 ※予定

 

 2013年12月に Okinawa Headline が、不定期という形でスタートした。つまり、要所要所、何かの便宜に応じて発行するという事だ。

 

それでは、2013年12月に、どんな政治的必要性があったのか。

 

もう、沖縄県民のみなさんにはお察しのこととおもう。しかもその発行拠点は、名護市なのだから。

 

 

➅ 2013年12月に名護市で Okinawa Headline がスタートした訳とは !?

 

2013年12月とは・・・。

 

2013年12月27日、激動の・・・

仲井真知事による辺野古埋め立て承認

 

そして翌月1月19日の投開票にむけての

壮絶な名護市長選挙の選挙戦だ・・・・。

 

稲嶺進 - Wikipedia

2013年(平成25年)12月27日沖縄県知事仲井眞弘多普天間飛行場の移設先である名護市辺野古の、政府の埋め立て申請を承認する意向を表明。さらに仲井眞は、翌年1月の名護市長選挙において辺野古への移設推進を掲げる末松文信(元沖縄県議会議員・名護市助役)への支持を表明した。これに対し稲嶺進は、2010年の市長選に引き続き辺野古への移設反対を表明し、沖縄社会大衆党日本共産党社会民主党、生活の党の推薦を受け、再選を目指して出馬。1月19日投開票の名護市長選挙において、自民党推薦の末松文信を4千票超の差で破り、再選

 

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その選挙戦のさなかだ。ヘッドラインが名護市に進出し、 Okinawa Headline が創刊された。

 

その目的は、言うまでもない。

あまりにわかりやすい、政治的背景である。

 

ローカルなフリーペーパーの体裁をとりながら、辺野古推進派の自民党の候補を、推す !  という広報戦略だ。

 

もちろんこの時、県民は全力で仲井真の公約破りの裏切りを否定し、年をこえて 2014年1月19日に、名護市民は稲嶺進を再選。そして11月16日に翁長県政が誕生した。

 

確認してほしい。名護市長選後、2014年6月30日の Okinawa Headline には、推進派の自民が完全に選挙で否定された、その悔しさがそこはかとなく感じられるものである。

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⑦ あの我那覇真子もヘッドラインだった (過去) !

 

そして、なんと。

 

あの「応用心理カウンセラー協会」我那覇隆裕の娘である我那覇真子氏も、もともとはここのスタッフだったというから、

 

右派系ビジネスのつながりは、我々が想像する以上に幅広いものである。

 

我那覇 真子の画像とプロフィール、我那覇 真子は日本のジャンヌダルク?といえるのか!? - あなたが知りたい、いろんなジャンルのプロフィール

 

2013年(平成25年)2月21日、24歳の時、普天間飛行場辺野古移設を推進する「危険な普天間飛行場辺野古地先移設促進名護市民大会」にて、地元女性部代表でスピーチをした事をきっかけに、「かなり過激な発言をする20代」とも言われていますが、現在のスピーチ活動につながる事を開始します。スピーチの経験を元に2013年11月、「早稲田大の人間科学部」時代のインターン先だった「株式会社ヘッドライン」のバックアップ受けて、合同会社やんばるプレス」を設立、地元でフリーペーパー「やんばるプレス」を創刊します。

 

内容は国会議員へのインタビューをはじめとする政治ネタから、「名護美人」と題したタウンの情報などで、那覇市や県外からも大きな反響があり創刊号が全て配布されます。しかし、編集元になる”ここでしか掲載しない独自の視点で厳選したニュース、東京発のWEBサイト「TOKYO HEADLINE」との間で編集方針の意見や事柄が、くいちがって、合わないことが続き、結局、廃刊となります。


2014年(平成26年)25歳の時、沖縄県知事選挙で、前沖縄県知事であった仲井眞弘多陣営で広報を担当。その後、2015年(平成27年)4月19日、26歳の時には、沖縄本島の地元紙を糾弾する琉球新報沖縄タイムスを正す県民・国民の会を設立。また、同時に日本文化チャンネル桜沖縄支局のキャスターを務め、父親とコミュニティFMにてラジオ番組を放送しています。

 

2013年11月15日 やんばるプレス創刊

 

我那覇真子「やんばるプレス」の創刊を知らせる極右団体「チーム沖縄」の草士

 

しかし、なんと一か月もたたないうち、12月10日にはすでに廃刊されている。

 

若い店舗と、若い消費者を結び付け、容易に若者にアクセスしうるライトなフリーペーパーの形で、商業的に自民党の政治メッセージを滴らせる。

 

そんな、新しい時代の新しい政治広報のメソッドを確立しているヘッドラインにとっては、

 

我那覇真子が父から受け継いだカルト系右派の表現伝統は厄介なものでしかなかったようだ。

 

親会社であったヘッドライン㈱は、我那覇真子の「やんばるプレス」を廃刊にしただけではなく、自民党の広報の足を引っ張ると判断したのか、「やんばるプレス」に関する HP も、SNS アカウントも、全てネットから消し去った。

 

ヘッドライン㈱ の沿革にも残されていない。。

 

それだけではない。

 

「やんばるプレス」をニュースとして伝えた産経や iza の記事も今や見ることができない。

 

東京の広告代理店の手法は、徹底していて、見事としか言いようがない。

 

以下、短命だった我那覇の「やんばるプレス」のスクショをあげておく。

 

Cyclist(サイクリスト) on Twitter: "名護市のフリーペーパー「新聞やんばるプレス」

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比べてみよう。

Tokyo Headline のテンプレートをそのまま使っていることがよくわかる。しかし、我那覇真子の「やんばるプレス」は、本場の Tokyo Headline ほどお洒落な仕上がりにはならなかったのだ。

 

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こうして、我那覇真子の「やんばるプレス」をわずか一か月で廃刊させ、そうしてすぐにスタートさせたのが、この Okinawa Headline ということだ。

 

 

⑧ 2018年、沖縄知事選で Okinawa Headline が本気だしてきた !

 

そんな、不定期発行の、政治的なピンポイントで発行してきた Okinawa Headline だが・・・・

 

今回の力の入れ方は異常である。ラックに重ね置き、店舗に重ね置き、ではない。

 

本気度マックスの

ポスト投函だ !

 

どれだけの部数が配布されたか見当もつかない。

 

その資金源は・・・、

もちろん、沖縄のベーカリーやピザ店の広告料などであるわけがない。

 

配慮して、第一面には若者に興味のある芸能のニュースを配し、後半に自公維推薦の佐喜真淳候補の記事を !

 

本社のヘッドライン㈱が、2020東京オリンピックパラリンピック招致活動で、内閣府や、東京都、JOCと連携してきたように、

 

今回の Okinawa Headline

どこかと連携した、

なにか招致活動」にはちがいない、

 

ということだ。

 

 

こんな「フリーペーパー」に気を付けろ !

 

タダほど怖いものはない !

 

 

守ろう沖縄 !

 

フリーペーパー仕様の自民党広報誌から !

 

 

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次回、第三弾は、もっともタチの悪いこの陰謀ビラでもあつかいますか ↑

 

 

 

第一弾はこちらから ↓

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< おまけ >

希少価値 !?  たった二回で廃刊となった我那覇真子の「やんばるプレス」。

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