保育所でも国旗国歌、厚労省
2017年2月15日
あきれはてる。
幼児に愛国主義教育とはこれいかに。
ほんとうの愛国主義 (patriotism) とは、呆けた旗振りでもお歌の合唱でもない。
国のあり方をクリティカルに考え、国が間違っていると思えば勇気をもって声をあげること。それは人間の知性と教養と半端ない勇気とを必要とする。
だから、幼児に愛国主義教育など必要ない。
(幼児に万全の知性と教養と勇気を求めるのはあまりにばかげているではないか。だいの大人ですら、この日本でそれらを持ち合わせている人はあまりに少ない。)
まったく馬鹿げた話だ。
大切なのは、「幼児が、国を愛する」ことではない。「国が、幼児を愛する」ことだ。(一体全体、ちゃんと育児支援してるのか、この国は。)
それからだ。
やっと、大人になって「愛国」とは何かを考えはじめるのは。
愛国主義とは何か、
あるいは、
英語辞書を英国で初めて編纂したサミュエル・ジョンソンは
「愛国心とは、ならず者達の最後の避難所である」といい、
ナチスドイツのヒトラーに映画で敢然と立ち向かったチャップリンは
「今日の大きな悪魔は愛国心、愛国心が大戦をもたらすのだ」といい、
平和主義を唱えた物理学者アインシュタインは
「ナショナリズムは小児病である。それは国家の麻疹 (はしか) である」といい、
アフリカ系アメリカ人のロックギタリスト、ヘンドリックスは
「愛国心を持つなら地球に持て。魂を国家に管理させるな!」といい、
愛国心ゆえに非暴力不服従運動をつらぬいたガンジーは
「愛国心は人類愛と同一である」といい、
イギリスの現代小説家ジュリアン・バーンズは
「最高の愛国心とは、あなたの国が不名誉で、悪辣で、馬鹿みたいなことをしている時に、それを言ってやることだ。」といい、
イギリスのプラグマティズムの哲学者バートランド・ラッセルは
「愛国心とは喜んで人を殺し、つまらぬことのために死ぬことだ」といい、
まあ、要するに、愛国主義とは何か、それは国家が定義し強要することではないということ。
呆けたリア王のように「娘たちよ、私をどれだけ愛しているか言ってくれ」と、娘たちの甘言に甘えたばかりに、その愚かさで盲目となり、戦場の荒野で死ぬことになるだけだ。
みんなそれぞれの愛国がある。
さあ、あなたにとって、「愛国」とは ?
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