「沖縄の想い」理解してない芸能人、フィフィ
2016年10月21日
「沖縄の想いは理解しています。」
よく聞く言葉だ。
これ、よく政権側が使う言葉なんだよね。スガとか百田が同じことを言う。沖縄の思いは理解してます、しかし・・・、と続くわけですよ。定番です。いや、個人的にひじょうにザンネンですわ。
今、松井知事をはじめ、差別発言をした機動隊を擁護する多くの意見が、この論調。いかにも正論のようにまかり通っているから、恐ろしいと思うのだ。
もう、絶望的なくらい救いようがないが、「機動隊員への暴言も報道するべき」、というなら、7月11日から沖縄で起こっていることをちゃんと本土が報道しているのか、そこから問い直してくれ。
「報道すべき」というなら、大手メディアに、高江で毎日毎日おこっていることを、ちゃんと毎日報道しろと。そこから始まるべきなのだ。
「基地問題をパレスチナ問題と結び付け語るなら、沖縄の地理的条件、隣国との摩擦から、尚更 日本政府と米軍の役割が重要視されるのではないでしょうか?」
その論理展開が意味不明なんですけどね。要するに、日本政府と米軍の役割 (安保) とか、地理的優位性とか、そんな神話をまたしても都合よく使う。つまり、彼女は何一つ知っていないし、学ぶ気もないということだ。
以前、アラブ研究で気鋭の女性研究者が講演した後、質疑応答で、ある年配男性の参加者がこう質問しましたよ。
「あんたさんは、偉そうなこと言っているけど、じっさいパレスチナに行ったことあるのかね。私が聞いているには、パレスチナ人が市民に石を投げたりするから、しかたなくイスラエルは自衛してるんですよ。あんたはそれをしっているのかね」と。
いや、もう、その場が凍りついたね。聞いただけの話で上から目線で語る日本のオジサン。行ったことあるか、なんて聞くなよ、女性をなめてるのか、研究をなめてるのか。どんだけだよ。
パレスチナの現場に立つアラブ女性研究者の話よりも、アメリカと日本のメディアやネトウヨが語っていることしか受け付けない。
パレスチナ人が石を投げると言って、イスラエルの戦車や空爆が肯定されるのだ。
けっきょく耳に都合のいい話しか受け入れるつもりはない、そんな大勢の日本の無関心と偏狭さ (bigotry) が、さらなる無知と偏見と憎悪を生みだす。
困ったものだ。