沖縄県知事選挙デマ ➄ ダブルスコアの怪情報は誰が流したのか - 『琉球新報』の素早いファクトチェック、地元紙ならではの凄さがここにある !!!
さて、
想定内だが。
今回の沖縄県知事選も、
おそろしいデマの暴風がふきあれた。
しかし、
デマに対しては、
より正確な情報で対処する。
実に見事な仕事ぶりで、
琉球新報が迅速なファクトチェックを連打した。
それは、デマの暴風から選挙と県民を守るガジュマルの大木のようですらあった。
思い返すと、
今年の名護市長選挙時に比べると、デマの量はあいかわらず凄かったが、
あの時とは
確実に、何かが違ったと感じる。
デマカウンターに関して言えば、あの名護市長選挙戦の恐ろしいデマ蔓延の、焼け石に水のような深い孤立感と絶望感というものを、今回は、さほど感じなくて済んだ。
名護市長選挙の薄汚れたデマ戦から、学んだ事があるとすれば、
➊ 基地問題が絡む沖縄の選挙では、県外から大量にデマが持ち込まれる。
➋ そのデマを積極的に拡散利用しているのは、ネトウヨというよりもむしろ政治家であったり政党であったりする。
➌ そしてデマを放置すれば、選挙は確実にデマの影響を受ける。確実にデマに負ける。
という事だ。
公明党 沖縄方面本部長 遠山清彦議員 が沖縄でやっていること、創価学会の皆さんご存知ですか !? ① 公明党は遠山議員の処分を真剣に検討せよ !
あの名護市長選挙の、もう一つの大きなデマの一つ、海兵隊日本人救出デマの最初の突破口をひらいたのも、琉球新報だった。
そして、今回の県知事選。
まず初期で出てきたのは、
地元選対関係者の間で流されていたという、得体のしれぬ選挙前の「情勢調査」についてだった。
それを日刊ゲンダイが8月30日に記事にした。出典のない「情勢調査」が、どんな風に地元の選対に流されていくのか。不思議である。
「➊ 民間の調査会社の情勢調査が出回っています。調査日は不明で、玉城氏53%、佐喜真氏26%、未定20%だそうです。他に、➋ 日本維新の会の調査結果だとして、玉城氏57%、佐喜真氏21%という数字もあります。いずれも玉城氏がダブルスコアの優勢ですが、維新は自公とともに佐喜真氏を推薦する。佐喜真陣営を引き締め、玉城陣営を油断させるための情報かもしれません」(地元記者)
流布する世論調査の怪情報。
組織票以外の無党派層支持が多いと思われる玉城デニーの無党派層の投票率を削るための「安心作戦」と考えていい。
この情報工作が「どこからともなく」大量に流された。
それをまず琉球新報がファクトチェックした。
2018年9月8日 10:27
13日告示、30日投開票の沖縄県知事選を巡り、主な立候補予定者の支持に関する「世論調査」の情報が複数飛び交っている。調査結果の数字はおおむね傾向が一致し、主な立候補予定者2人のうち、一方の立候補予定者がダブルスコアでもう一方を上回るという結果となっている。その中には「朝日新聞の調査結果」とされる数字も含まれているが、朝日新聞社は本紙の取材に「事実無根。調査していない」と答え、偽(フェイク)情報であることが分かった。このほか「国民民主党の調査」もあるが、同党も調査を否定した。
➊「朝日新聞の世論調査」とされる情報は「朝日新聞が52対26」という表現のもので、取材を通して得られる情報として出回っている。調査は9月1、2日に行われたとされており、主な立候補予定者2人のうち、一方への支持が52%、もう一方が26%と、2倍近い差がついている。朝日新聞社広報部は、この数字の真偽について「これは事実無根だ。弊社の数字ではない。そもそも調査も何もしていない」と調査自体を否定した。
「朝日新聞」以外でも、➋ 政党が調査したとされる数字で「56・8対21・3」や、「34~35ポイント差がついている」といった情報が出回っている。
そのうち ➌「国民民主党の世論調査」とされるものは8月25、26日の調査で、「サンプル数2000」との情報とともに「ある立候補予定者がもう一方を13ポイントリード」とされている。国民民主党は本紙の取材に対し「調査をやったという話は確認できない。承知していない」と答えた。
(’18知事選取材班)
※特定の立候補予定者や陣営を利することにならないよう、立候補予定者の名前は伏せました。
※飛び交っている「世論調査」の情報については、取材の中で得られる情報として出回っているものもあります。「朝日新聞の世論調査」とされる数字についても、その一つであることから記事中に「取材を通して得られる情報として出回っている」との文を追記しました。
■ファクトチェック―フェイク監視■
2016年の米大統領選でネット上において拡散され問題になった「フェイクニュース」。琉球新報は30日投開票の知事選に関するデマやうそ、フェイク(偽)情報を検証する「ファクトチェック―フェイク監視」を随時掲載します。LINE「りゅうちゃんねる」で情報も募ります。
いやー、調査もしていないのに、➊ 朝日新聞 ➋ 維新 ➌ 国民民主党 を名乗る謎の情勢調査がでまわる。不思議な現象が起こるものだ。
業界団体への組織票固めを厳しく行っている自公に対し、無党派の県民が一人でも多く選挙に行かなければ、玉城デニー陣営の票は確実に減じる。
これらの情報工作、怪情報で誰が得をするのかは明白である。
その「サンプル数2000」といったディテールからも、狡猾な選挙戦略プランナーの関与が疑われる。
さらに、地元選対関係者の間で一時流布されていた、「世論調査の結果、玉城氏が佐喜真氏をダブルスコアでリードしていることがわかった。玉城氏の当確」なる情報もデマであることがわかった。地元紙『琉球新報』がファクトチェック(真偽確認)を行ったもので、偽世論調査がどこから出た情報かはわかっていないものの、「サンプル数2000」などの細部にこわっているあたりは「情報戦の手練れ」の仕業とみるべきだろう。
そして、
この情報戦を皮切りに、続々と怪情報を流すサイトやブログや Youtube 動画が登場しはじめる。
2018年 沖縄県知事選挙で流れたデマの数々を不安クラブがおまとめ。沖縄県知事選挙のチェックポイント【更新中】
選挙が終わってファクトチェックしても、投票行動には何の意味もない。デマ流したもの勝ち、になってしまう。
そうなれば民主主義は腐食する。
基地問題や原発問題が絡めば、必ず大量のデマが選挙戦略として利用される。
それは、もう選挙戦前から
わかっている事なのだ。
メディアがその本領を発揮するのは、こういう時である。
琉球新報は断続的にファクトチェックの記事を出していった。
地元紙だからこそできる、細やかでスピーディーなファクトチェック。
ほんとうに素晴らしい仕事だったと思う。
地元紙ならではの底力 !
ありがとう、
琉球新報 !
ありがとう、りゅうちゃん !
https://twitter.com/ospreyfuanclub/status/1050955212293169152